01/10/11
| 信号待ちで停止する時、シフトレバーの位置は? ニュートラルが良いのか、速度段に入れたままで良いのか? この問題は一つの結論があるというものではなく、その時の条件次第ではないでしょうか。 |
| 実を言うとこの件については私自身、未だ明確な答えを持っているわけでは有りません。安全を優先させるか、トランスミッションの寿命を優先させるか。また、大気汚染、二酸化炭素問題を優先させるか。これらのいずれの場合を見てみても答えが一つとは限らないのです。なぜそんな中途半端な状態でこの問題を取り上げたのかと言うと、数カ所の掲示板でこの問題に関する議論を見てきているので、そのための材料を提供しようと考えたからです。 |
| プラネタリ・ギア、ワンウェイ・クラッチ等の言葉に馴染みがない、あるいは聞いたことは有るけどどんな物か知らないと言う方のために解説のページを作りました。断面図を見ただけでは理解できないと言う方は先に「各部の解説」からご覧ください。 |
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まずは構造から見てみましょう |
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| この図は現在、1速の状態を示しています。これは「D」「2」「L」のいずれのレンジであっても同様です。 オレンジ色の部分はトルクコンバーターの出力軸であり、トランスミッションの入力軸となっています。これが回転するとその先に有るサンギアが回転し、それに接しているプラネタリギア(青色)が回転します。このとき、リングギア(網掛けのシアン)は固定されていますから、プラネタリギアを保持しているキャリヤが回転します。キャリヤは出力軸(紺色)と繋がっていますから後輪が回転し、車体が前進します。 この1速の状態で車両が停止状態であれば、トランスミッションの出力軸(紺色)が回転していません。また、固定部分(色の濃いメッシュの部分)は始めから回転していません。その結果、出力軸が固定されることで、入力軸も固定されます。また、フリーの部分(色の薄いメッシュの部分)は必然的に固定され、「D」レンジを選択した状態で停止中はトランスミッション内で回転している部分はないことになります。言い換えると停止中に速度段が選択されていればトランスミッション内での磨耗や損傷がないということです。 |
| トランスミッションに負担がかからないのであれば停止する場合は常に速度段を選択した状態にしておけば良いのではないかと言うことになりますが、その代わりに負担が大きくなるところがあります。エンジンとトランスミッションの間にあるトルク・コンバータはかなりの負担を強いられます。信号待ちなどの停止中でもエンジンは回転し続けます。つまり赤い色で示したインペラーは回り続け、オレンジ色の出力軸(=トランスミッションの入力軸)は固定されています。インペラー(赤)が送り出すオイルを停まった状態のタービン(オレンジ)が受け入れることが出来ない、と言うことは、インペラーから送り出されるオイルは、インペラーとタービンの隙間から逃げるしかないのです。しかしそれも限界があります。インペラーが送り出そうとするオイルが逃げ場を失うと言うことは、インペラーを回そうとするエンジンに負担がかかります。今のように電子制御されているエンジンは負荷がかかって回転が落ちそうになると自動的に燃料を余計に送り込んで、その回転を維持しようとします。また、限られた容器の中でオイルを掻き回すと、それは熱になります。マニュアル・ト ランスミッションには無いオイルクーラーがオートマチック・トランスミッションにあるのはそのためです。またオイルに熱を加えると劣化が早まります。 |
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